日本のクーポンの歴史は、店頭のPOP、各種キャンペーン、懸賞など、他のプロモーション活動に較べると浅いと言えます。米国ではプロモーション手法として古典的であるクーポンは、1990年代に新たなプロモーションツールとして日本に導入され始め、注目されましたが、当初は日常に根付くほど成長しませんでした。
当時、日米経済摩擦の解消のための市場開放策として、系列、談合などの商習慣を廃止し、規制緩和をするべく、日米構造協議がスタートしました。そして日本の消費者にも安く良い商品を提供する施策として新聞のクーポンが解禁され、追って新聞折込みチラシによるクーポン広告も実施可能になりました。
これ以降、国内ではクーポンをめぐる様々な動きが活発化します。1996年、インターネットグルメサイトでのクーポンの先駆的存在である「ぐるなび」が開設されました。翌1997年には、「日本マクドナルド」が、ウェブ上でインターネットクーポンの配布を開始しました。「ローソン」も販促企画でクーポンを導入、クーポンの効果は商品力が高いものでは大きいということが明確になりました。また1998年、米国で普及したチェックアウトクーポンが、イオングループをはじめとして様々な企業に実験的に導入され、償還率が平均10%と効果があることが示されました。
1999年には「ぴあ」が「グルメぴあ」というグルメサイトを開設しました。2000年には「リクルート」が、店舗情報を載せる企業の広告料で発行する無料配布のクーポン誌「ホットペッパー」を創刊しました。2002年「株式会社有線ブロードネットワークス(当時)」が、クーポン情報検索サイト「タウンピタ」を開設しました。
現在国内では、主に飲食店、カルチャーセンター、美容院、レジャー・アミューズメント、スーパーなどでクーポンが多く配布されています。全体的に見れば、今のところはまだターゲット顧客層を絞りこまず、多くの消費者にクーポンを認知してもらうために無差別的に配布している段階といえます。尚、一部を除いてアパレル業界でクーポンがあまり普及していない理由として、売れ残り商品などはアウトレットを含めバーゲンでの割引き販売が定着しており、また飲食店などに比べると利益率が低い点が挙げられます。
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